『にごりえ』

 

　　　　　　　 新世紀映画　文学座作品

​

監督　今井正

製作　伊藤武郎

原作　樋口一葉

脚色　水木洋子　井出俊郎

撮影　中尾駿一郎

美術　平川透徹

音楽　団伊玖麿　

出演　久我美子　淡島千景　杉村春子　田村秋子　中村伸郎　長岡輝子

　　　丹阿弥谷津子　　芥川比呂志

 

「物語」

樋口一葉の短編小説「十三夜」「大つごもり」「にごりえ」をオムニバス形式で映画化した作品

第一話　「十三夜」

ある名月の晩、高級官吏のもとに嫁いだおせきが里帰りする。夫の冷たさを涙ながらに語る娘に母は同情を寄せるが、

父はなだめて追い返す。帰途に乗った車の車夫は、せきの幼なじみだった。

第二話　「大つごもり」

資産家に奉公しているみねは、育ての親の金の工面に困り、大つごまりの夜、小引出しから２円の金を盗んでしまうが

第三話　「にごりえ」

本郷の小料理屋のお酌婦、お力は金ばなれの良いお客の相手をしながら源七のことが気にかかっている。源七はあり金を

はたいて、お力に入れあげている。内職をして源七の子を育てている妻はお力をなじる。源七は銭湯帰りのお力を待ち受け、

近くの森に誘い込み、無理心中をはかる。